戦後、徴用工の未払い賃金を回収した「朝連」 労働者に返還されず政治資金に転用?

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 近年、韓国で訴訟が相次いだ朝鮮人徴用工の「未払い賃金」問題。日本の炭鉱や軍需産業で働いていた朝鮮人たちの賃金は、どうなったのか。政府は各企業に対し、未払い賃金や貯金などを政府機関に供託するよう要請していた。だが、例外措置があったのである。

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 ここに労働省労働基準局給与課が作成した「帰国朝鮮人労務者に対する未払賃金債務等に関する調査集計」(1953年7月20日)という資料がある。

 1946年、日本政府は朝鮮人労務者を雇っていた事業者に対し、終戦時の未払い賃金や債務などの供託を義務付けたが、これはその調査報告書である。...

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