秋篠宮さまが前代未聞の書『秋篠宮』で国民に伝えたかったこととは?

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小室さんとの婚約報道から結婚まで

 秋篠宮さまに直接取材したジャーナリストが、その肉声をまとめた本が発売された。退位問題から小室さん夫妻の案件まで、国民の一大関心事について当事者の胸のうちが語られた画期的な内容と言えるだろう。もちろん公的に許諾するかどうかは別として、秋篠宮さまに無断で発表するはずもない。それでは秋篠宮さまがこれを通じて国民に伝えたかったこととは何だったのか?

 問題の1冊は11日に刊行された『秋篠宮』(小学館)。著者は元毎日新聞特別編集委員でジャーナリストの江森敬治氏だ。江森氏は、2017年6月から22年1月までの間に合計37回、宮邸などで秋篠宮さまから直接話を聞いてきたという。

 江森氏が秋篠宮さまと向かい合った4年半は、秋篠宮さまが眞子さんの結婚問題と向き合った時期と一部重なっているようだ。この期間のことを駆け足で振り返っておくと、「秋篠宮家の長女・眞子さんがICUの同級生である小室圭さんと婚約の準備を進めている」とNHKがスクープしたのが17年5月。同年9月に婚約が内定し、2人は会見を行い、翌18年3月に納采の儀(一般家庭で言う婚約)を、そして11月に結婚式を執り行う予定だった。

苛立ちを募らせて

 しかし、17年12月に圭さんの母・佳代さんと元婚約者との間の金銭トラブルが報じられ、その後に、納采の儀など結婚関連の儀式を2020年に延期することが発表された。

 圭さんは18年8月に米フォーダム大のロースクールに入学し、国際弁護士を目指すこととなった。

 秋篠宮さまはその年11月の誕生日会見で、「多くの人が納得し喜んでくれる状況にならなければ、納采の儀を行うことができない」と述べられ、20年の会見でも同様の発言をされた。しかし一方で、「結婚を認める」とも発言された。

 21年4月になって圭さん側は、A4で28ページに及ぶいわゆる「小室文書」を発表し、金銭トラブルについて説明を展開した。同年9月に圭さんはニューヨークから一時帰国し、10月に入籍し、会見。そして11月には海を渡った――。

 この本を読んだ記者は、

「皇族が自身の心のうちを明かすことは珍しいことではありませんが、ここまで直近の、国民の一大関心事について言及したというのはかつてなかったように思います。ジャーナリストを介しているとはいえ、貴重な証言だと感じました」

 と評価する。

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