上皇ご夫妻、2年ぶりに赤坂御用地へ 仮御所で探された「アマビエ」塗装の飛行機
日本人は人生で平均3度の引っ越しを経験するというが、米寿を迎えられた上皇さまと美智子さま(87)のご負担は相当なものだったろう。東京・高輪で2年にも及ぶ仮住まいを余儀なくされたお二人は、「アマビエ」への思いを胸に新居へと移られていったというのだが……。
***
4月26日、お二人は改修工事が完了した赤坂御用地にある仙洞(せんとう)御所へと移られた。天皇・皇后両陛下の“終の住処”ともいえるのは皇居の御所だが、202年ぶりの生前退位に伴い、お住まいを離れられる必要が生じたのだ。
宮内庁担当記者が言う。
「2019年に退位された上皇さまにとっては、このお引っ越しで安住の地を得られたわけで、ようやく一息つかれたところだと思います。宮内庁にとっても再び赤坂に戻られるのは想定外の事態で、バリアフリーなどの改修工事を行うため、その間は高輪の旧宮邸を仮御所として使われていたのです」
「お会いできたのは今回限り」
その高輪を去られる際は、近隣に住む港区の町内会長らを仮御所へと招き、感謝のお言葉を述べられたという。
「住まわれた当初から地域は歓迎ムード一色でしたが、コロナの影響で、お会いできたのは今回限りとなってしまいました」
と話すのは、港区観光大使も務める松ヶ丘会会長の安藤洋一氏(79)だ。
「私を含め近隣の町会長5名と港区長、区議ら8名で両陛下へ花束を贈呈した後、感謝のお言葉を賜りました。ゆっくりと歩かれる上皇さまを美智子さまが常に寄り添い、支えてらっしゃるのが印象的でしたね。敷地は外壁と高い木に囲まれていますが、中に入ると空が大きくぽっかりと抜けて見えました」
[1/2ページ]