「沖縄署騒動」はなぜ起きたのか…「高校生失明事件」の捜査が長引く「2つの特殊事情」

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警察官も立件される方向

 事案の背景として、夜間に出歩く少年少女の多さや、バイクと身近な若者文化など、沖縄特有の地域事情との関連を指摘する声もある。バイクなどによる集団暴走行為を助長する「チビカメ」と呼ばれるスクーター部隊の存在があることも、「デイリー新潮」で既に報じた。こうした様々な要因が複雑に絡み合い、未来ある若者の運命を狂わせた「事件」と「暴動」は、偶発的に発生したのである。

 今後、県警の捜査はどのように進んでいくのか。

「沖縄署前に集まった暴徒については、その素性をおおよそ把握しており、器物損壊容疑での立件に向けて準備を進めているようです。ただ、容疑者の逮捕に踏み切る時期については、発端となった“事件”、つまり問題の警察官の処遇を待ってからということになりそうです」(同・県警関係者)

 関係者によると、その警察官は現在も県警に籍を置き続けているものの、現場勤務から外され、謹慎中の身の上。特別出向で同時期に着任した同僚がいたが、その多くが既に帰任しており、何らかの処分を待つ身だという。

「立件する方向で捜査は続いています。焦点になるのは『故意性』があるかどうか。現場報告をきちんとしなかった点が、検察側に『悪質』と捉えられれば、下手をすれば特別公務員暴行陵虐罪に問われかねない。少なくとも過失致傷罪での立件は避けられない情勢です。早ければ数カ月内には結論が出る見込みです」(前出の県警関係者)

 高校生が失明という重傷を負ったことからも、県警側は賠償責任を負う可能性もある。いずれにしても県警幹部が胃をきりきりさせる日々は当分続きそうだ。

デイリー新潮編集部

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