「女の敵は女」はもう古い? 「悪女」での好演が光る今田美桜のヒロイン像に見る希望

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 時代は変わっても、テレビ界における「女の敵は女」というコンテンツは変わらない。「上田と女が吠える夜」や「踊る!さんま御殿!!」での「女子アナ対女性芸人」、フジテレビ系列の「キー局女子アナ対地方局女子アナ」など、女性どうしの分断をあおる番組はまだまだ多い。もちろん出演者の女性たちもバカではないので、キャラ通りに相手をけなしたりかみついたり番組を盛り上げ、MC男性たちを大喜びさせている。

 変わってドラマ界も、相変わらず女性どうしの争いというテーマは人気だ。土屋太鳳さん主演の「やんごとなき一族」では長男の嫁に水を頭からかけられ、今田美桜さんが初主演を務める「悪女~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」でも石田ひかりさん演じる夏目課長が女性社員ににらみをきかす。綾瀬はるかさんの「元彼の遺言状」では、元彼の遺産をめぐり元カノたちや母親と一悶着ありそうな気配である。

 たまたまだが、挙げた作品は三つとも原作モノ。実写化するにあたって、キャラ造形も対立関係も誇張した部分は多少あるだろう。そろいもそろってヒロインたちはみな「変人」である。気持ちも体もタフで、ある種「空気が読めない」女性だからこそ、相手の嫌がらせや皮肉にも怯まずに堂々と立ち向かう。だから視聴者側も、深刻になりすぎずに見ることができる。何より、土屋さんも今田さんも綾瀬さんもとにかく可愛い。話の筋は置いておいて、アップのシーンに見とれてしまうことも少なくない。「女の敵は女」とはいうものの、女だって美人には弱いものだと思い知らされる。

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