三谷幸喜「Nキャス」MCの1か月通信簿 意外に喋らない理由をテレビ局スタッフが分析

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MCとして機能不全?

 4月30日の視聴率だけが13%と上昇した。これは23日に知床の観光船が沈没した影響が大きいようだ。

「三谷さんは番組で、『コメンテーターではなく、総合司会』と発言したこともあったように、『MC』という立ち位置を強く意識しているようです。ならば、もっと番組で喋らなければなりません。特に知床のニュースは視聴者の関心が高く、テレビ朝日の『報道ステーション』(平日・21:54など)も視聴率を伸ばしています。視聴者は三谷さんの感想を知りたがっているのに、何もコメントしてくれませんでした。“無口”の傾向がTwitterで『つまらない』と批判されている原因だと思います」(同・スタッフ)

 喋るべき場面と、喋る必要のない場面が、あべこべになっているという印象も受けたという。

「4月30日の放送は、GWで鎌倉が賑わっているというニュースから始まりました。もちろん三谷さんが『鎌倉殿の13人』(NHK総合など・日・20:00)で脚本を担当していることに引っかけたのでしょう。面白いと思った視聴者もいたでしょうが、時間を計ってみたら4分47秒もありました。ちょっと長すぎます。後半は『知床のニュースを知りたい』とイライラした人も多かったはずです」(同・スタッフ)

たけしの“箴言”

 ようやく知床の続報が始まっても、三谷氏の発言は極めて少ない。

「弁護士の菊間千乃さん(50)がコメンテーターで、業務上過失致死罪で立件される可能性について解説していました。ただ、視聴者が求める内容ではなかったと思います。たけしさんなら何と言ったか。社長の土下座を批判したのか、人間には避けられぬ不運があると呟いたのか、いずれにしても、視聴者の心に響く一言を発してくれたはずです」(同・スタッフ)

 日本人は、“長老の箴言”を大切にする文化がある、とも言われている。「Nキャス」における、たけしのポジションが、まさにそうだった。

「たけしさんは、『赤信号、みんなで渡れば怖くない』というギャグでスターになりました。笑えるだけでなく、たけしさんの言葉には“真実”があります。三谷さんと同じ脚本家でも、市川森一さん(1941~2011)や、ジェームス三木さん(87)のコメントは、視聴者から好評でした。文学者なら柴田錬三郎さん(1917~1978)、遠藤周作さん(1923~1996)、栗本薫さん(1953~2009)といった方々が印象に残っています。皆さん『電波芸者』という役割を楽しんでいました」(同・スタッフ)

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