フードアナリストが語る「私が絶対摂らない食品添加物」 9種類の実名は?
トランス脂肪酸と人工甘味料
3 マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング
全て「トランス脂肪酸」を含む油脂で、主に植物油等に水素を添加して固めたものです。食品添加物ではなく食品扱いで、菓子パンやお菓子などに含まれています。心臓疾患をはじめとするさまざまな病気との関係が指摘されているトランス脂肪酸については、アメリカや台湾、カナダなどでは事実上使用禁止となっています。一方、日本は野放しのままです。
4 人工甘味料
種類としては、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムKなど。人工甘味料の中には摂っても問題ない、と言われているものもありますが、僕はそれらも含めて入っている商品は一切買いません。
ほとんどインチキ
5 加工デンプン
加工デンプンという表記の他に、「増粘剤」「糊料」「安定剤」「ゲル化剤」「乳化剤」と表記されたものに入っていることも多いです。
かまぼこやカニカマなどの練り物に入っていることが多いのですが、商品裏面の表示を見ただけでは分からない場合もあります。かまぼこなどの製造業者はタラなどのすり身を仕入れて使っています。そのすり身を作る際に使われた加工デンプンやリン酸塩は表示しなくてもよいので「魚肉」とだけ表記されます。それが「キャリーオーバー」という変なルールです。「無添加」などと書かれた千円以下のかまぼこに使用されているすり身には、加工デンプンなどが使われていると思って間違いないでしょう。それで「無添加」とは、ほとんどインチキですよ。だから僕はスーパーで売っているような練り物は買わないようにしています。
130人が死亡
6 リン酸塩/リン酸ナトリウム
この添加物も練り物や加工肉に入っていることが多いです。安いソーセージやハムには必ず入っています。僕はそういった加工肉はスーパーでは買わず、信用できる個人店で購入するようにしています。
リンは僕らの体に必要な物質ですが、野菜や肉を食べていれば十分に摂れる。リン酸塩などが入っているものを頻繁に食べていると体内のリンが過剰となり、腎臓をやられます。
ちなみに1955年に起こり、130人のお子さんが亡くなった「森永ヒ素入り粉ミルク事件」の原因はリン酸塩類でした。凝固剤として使用したリン酸塩類が純度の低い安価なもので、多量のヒ素が含まれていたのです。
7 イーストフード
パン生地の発酵に欠かせないイースト菌の発酵を促すためのもので、文字通りイースト菌のエサということでイーストフード。イースト菌がそれを「食べる」ことで活動が活発になり、パンが早く膨らむわけです。以前、パン屋を経営している友達に、“イーストフード使ってるか?”と聞いたことがあります。すると、“使ってるわけねえじゃん”と。“なんでアレを使うの?”と聞いたら“工場の機械のため。発酵の工程が早く済めば、それだけ機械に対する負担が軽減される”と。消費者側から見ればどうでもいい事情で使われているわけです。
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