高齢者は免許返納しない方がいい? “弱い高齢者”にならない秘訣を専門家が伝授
老後を見据えた人間関係を
私は高齢者専門の精神科医を務めながら、病気になっても常に病室に家族や友人、後輩らが訪れて、多くの人に慕われている高齢者に憧れてきました。こういう人には、会社などで現役を退いてからも崩れない人間関係があるのです。また、こういう人は周囲の人たちとの交流を通じて、前頭葉をはじめ脳も刺激され続けています。
ですから、まだ間に合うなら、現役のうちに老後を見据えた人間関係を築くといいと思います。
しかし、こうしたことが、2年余りのコロナ禍で白紙になってしまいました。出かけなくなり、人と会えなくなって老け込んだ人が、どれほど多かったか、考えてみてほしいと思います。
それを予防するには、意識してメンタルヘルスを保つことが大事です。Zoomなどは70~80代でも意外と適応できるので、始めてみるのはお勧めですし、昔ながらの長電話も有効です。意識して人と関わり、日にあたってセロトニンを増やす。そうした一つ一つのことが「負け組」にならないために重要なのです。
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