なぜ「食い逃げ」「持ち逃げ」が起きない? 餃子からファッションまで…「無人販売」が流行

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カメラで在庫を管理

 設置したカメラで在庫を管理して1日2回補充するほか、美味しい状態で味わってもらうために冷蔵庫の温度を冷え過ぎないよう調整。食感や味わいを損ないやすい食材は別の容器に収めて商品に添えるなどの工夫もしている。

「在庫の食品ロスを防ぐためにも、曜日や種類による売り上げ推移などをデータで管理しています。今後、改善点を反映させ、他エリアにも出店する予定です」

 あらゆるジャンルで注目される無人販売サービス。昔ながらのアナログ路線とキャッシュレス化への二極化が進む中、少子高齢化による人材不足など世の悩ましき問題を解決するカギとなる可能性も秘めている。

 店舗にスタッフはおらずとも、そこに人の知恵と創意あり。技術の進歩、関係者の工夫、現代の消費者心理、学べることばかりの無人店舗、なのだった。

肥田木奈々(ひだきなな)
ライター。大分県生まれ。「大分合同新聞社」本社・社会部記者、同東京支社記者を経てフリーランスに。食に関連する記事を中心に雑誌・新聞等で執筆中。お酒とおいしいものをこよなく愛する食いしん坊&のんべえライター。本誌(「週刊新潮」)カラーグラビア「記念日の晩餐」も担当。

週刊新潮 2022年3月24日号掲載

特別読物「コロナ禍で盛況 餃子からファッションまで 当世『無人販売』事情」より

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