W杯で日本は「コスタリカ or ニュージーランド」とどう戦うべきか 巨漢CFと名GKに注目

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 カタールW杯の組合せ抽選会が終わり、日本は「死のグループ」と言われるグループEに入った。たしかにW杯優勝4回、EURO優勝3回のドイツと、W杯優勝1回、EURO優勝3回のスペインは厄介な相手だ。彼らからどうやって日本が勝利を奪うのか、イメージはまったくわかない。

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 抽選会が終了してから約1カ月が過ぎ、多くのサッカーメディアは本大会を展望して、1勝1分け1敗か、1勝2分けならグループリーグを突破できるだろうと予想した。もちろん希望的な予想であり、好意的な展望である。

 そしてその1勝は、6月13日か14日にドーハで予定されている「大陸間プレーオフ」の勝者コスタリカ(北中米カリブ海)かニュージーランド(オセアニア)のどちらかを想定してのものであることは想像に難くない。

 だが、希望的な“楽観”は避けるべきである。確かに日本はW杯7大会連続7回目の出場に比べ、ニュージーランドは2回しかない。しかしそのうちの1回は、日本がまだ“暗黒の時代”を過ごしていた82年スペインW杯であり、日本だけでなく韓国や中国といった東アジア勢を撃破してのW杯初出場だった。

 その後はオセアニアの盟主オーストラリアの牙城を崩せず、オーストラリアがアジアに転籍してからもプレーオフで苦渋を味わってきた(註)。しかし今回は同じ北中米カリブ海が相手とはいえ、メキシコとコスタリカでは後者の方がはるかに戦いやすいだろう。

NZのポストプレーは脅威

 そんなニュージーランドのストロングポイントは、ニューカッスル所属のCFクリス・ウッドだ。191センチ、91キロの巨漢CFで、代表通算65試合で33ゴールをあげている。

 彼以外にも多くの選手がイングランドやイタリア、スコットランド、デンマークやトルコでプレーしている。日本の選手が所属するビッグクラブに比べればスケールダウンは否めないが、その経験値を侮ることはできない。

 実際、昨夏の東京五輪のグループリーグでは韓国を倒し、ルーマニアと引き分けて決勝トーナメントに進出。準々決勝で日本と対戦し、強固な守備から120分間を0-0でしのいだ。PK戦で2-4と敗れたが、フル代表とU-23代表を率いたダニー・ヘイ監督はW杯出場に自信を深めたことだろう。

「オールホワイツ」(ラグビーの「オールブラックス」に対してつけられた愛称。同国の名産品から「キーウィズ」という愛称もある)との対戦に際しては、まずはCFウッドに簡単にポストプレーをさせないことだ。

 4月23日のプレミアリーグ、マンチェスター・U戦で3カ月ぶりにケガから復帰したアーセナルのCB冨安健洋と、かつてサウサンプトンでプレーしたCB吉田麻也がきっちりとウッドのポストプレーを封じ、空中戦でも制空権を握ることができればニュージーランドの攻撃力は半減する。あとは日本が得意とする“地上戦”で攻略したい。

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