中田翔の完全復活か、中島の2000本安打達成か……忘れてはならない巨人一塁手の重み

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 セ・リーグ首位を走る巨人軍で、打撃不振から二軍落ちした中田翔(33)と、その代わりに一塁スタメンとなった中島宏之(39)のアピール合戦が過熱している。パ・リーグ時代に中田は打点王やゴールデングラブ賞、同じく中島は最多安打に輝くなど、チームの主力として長年活躍してきた。巨人入団の経緯はいずれも本意だったとは言い難く、移籍後は共にもがき苦しんでいる。スター選手から「陥落」したともいえる2人は、現状を打開しようと必死だ。

二軍落ちで奮起の中田がホームラン量産

 昨シーズンに日本ハムで暴行問題を起こした中田は、8月に無償トレードで巨人へと移籍。暴行問題に対する日ハムからの詳細な説明がないままでの電撃移籍に、世間のバッシングは強く、巨人でも34試合に出場して打率1割5分4厘、7打点、3本塁打と精彩を欠いた。

 自主トレ期間中に大幅な体重増に努めた今季は、オープン戦では打撃が好調で、開幕戦にも5番・ファーストでスタメン出場を果たしている。しかし、好調は長く続かなかった。得意の守備面では随所に貢献したものの、打率1割8分8厘、2本塁打、8打点という結果で、33歳の誕生日を迎えた4月22日に一軍選手登録を抹消されたのだ。

 その後、二軍落ちがパ・リーグ打点王3度を誇る右打者のプライドに火をつけたのか、27日から二軍戦に出場すると、2戦目の28日には貫禄の3ラン本塁打を放った。29日は降雨でノーゲームとなったものの2打席連発で本塁打を放ち、30日も2ラン本塁打を右中間席に叩き込むなど豪打を誇っている。

 一方、中田が二軍落ちした直後の4月27日、中島はDeNA戦(横浜)に一塁手でスタメン出場すると、4回に先制の満塁アーチ。満塁弾の球団史上最年長記録を作ってチームの連敗を2で止めると、翌28日も2安打を放つなど好調を維持している。その後、ロッテから移籍組の香月一也(26)に一塁手のスタメンを譲った試合もあるが、チームでの自身の役割を理解しているベテランは、スタメンだけでなく代打でも渋い活躍をみせている。

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