ロシアは断固たる対抗力で封じ込めるしかない――アメリカ人外交官が書いた長文電報の衝撃的な内容
かつて、ロシア人の善意を前提にして、ロシアとの協力を軸とした国際秩序を夢想することに、警鐘を鳴らし続けていたアメリカ人外交官がいた。国際政治学者の細谷雄一さんの著書『戦後史の解放II 自主独立とは何か』から紹介する。
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1946年から48年までの2年間、アメリカ政府の中では1人の外交官の構想と戦略が巨大な影響力を及ぼし、さらに国際情勢の行方に深く結びつくことになる。そのアメリカ人外交官の名前は、ジョージ・F・ケナンである。...