円安はさらに進み1ドル=150円も…日銀総裁交代を待つのではく4度目のサプライズを

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日銀総裁が交代しない限り…?

 そもそも円安は日米の金融政策の違いという構造的な要因で発生しているため、日銀が金融正常化の動きを示さない限り、円安が止まることはないと言っても過言ではない。

 円安が今後どこまで進むかは日銀の方針次第ということになるが、黒田日銀総裁はこれまでのところ金融緩和策の継続を明言している。

 黒田氏は、金融緩和による経済成長の実現を目指す「アベノミクス」の強力な推進者であるとみなされているため、「総裁が交代しない限り、日銀が政策変更をするのは難しい」というのが市場のコンセンサスだが、諦めるのはまだ早いのかもしれない。

 黒田氏の財務省の後輩に当たる渡辺博史・国際通貨研究所理事長(2004年から07年にかけて財務官を務めた)は26日のブルームバーグのインタビューで「黒田氏は過去3回、市場にサプライズを与えた」とし、「来年4月の総裁退任までに何らかの動きが予想できるかもしれない」と興味深いコメントをしている。

「君子豹変」ではないが、黒田氏が4度目のサプライズで円安を阻止するための大胆な政策を実施することを期待したい。

藤和彦
経済産業研究所コンサルティングフェロー。経歴は1960年名古屋生まれ、1984年通商産業省(現・経済産業省)入省、2003年から内閣官房に出向(内閣情報調査室内閣情報分析官)。

デイリー新潮編集部

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