鈴木誠也の祖父が明かす活躍の原点 特注「鉄パイプ」で…「平成の星親子」の猛特訓
大リーグ1年目の鈴木誠也(27)の大活躍が伝わるが、その姿に目を細める祖父には忘れられない物語がある。下町が生んだあの「巨人の星」を地でいくような、親子鷹の尋常ならざる特訓だ。
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広島からシカゴ・カブスに移籍した鈴木は、開幕から17試合時点で本塁打4本、打率3割2分7厘の13打点。驚愕の強打者ぶりは、大リーグ評論家の友成那智氏の目にもこんなふうに映る。
「スイングも速いのですが、特筆すべきはバットの芯に当てる能力の高さ。メジャーでもトップ級ですね」
連日、全米の話題をさらっているが、この様子に、
「雲の上の人になってしまったようだよ。昔は何度もキツく叱りつけたものだったんだがなぁ」
と、しみじみ語るのは羽鳥義一氏。齢80を超えた、鈴木の父方の祖父である。
「誠也はエースで4番だったからか、チームメートにカバンを持たせたり、やんちゃな面があった。だから、“天狗になるんじゃない”と叱ったもんなのさ」
「勉強はダメでね」
鈴木が野球に目覚めたのは小学2年のとき。指南役は羽鳥氏の息子、すなわち鈴木の父・宗人氏だった。
「誠也は勉強はダメでね。オール1とか。でも体育だけは満点で、宗人は学校の宿題やってる誠也に“そんな暇あったら、走ってこい”って、よく言ってた」
まさに熱血パパ。
「宗人は、私の後を継いで営んでた喫茶店の倉庫にネットを張って、そこを野球の練習スペースにした。次に知り合いの金属加工会社の人に頼んで、金属の棒で極細バットを作ってもらったんだよ。ティーバッティングの練習用にね」
重さや長さは大人用バットとさして変わらなかったが、直径はわずか3センチと半分以下の超細身だ。
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