上田晋也が“ポストさんま”にジワリ……2つの番組から見えてくる実力と評価
上田晋也(51)といえば、多くの番組でMCを務め、パネラーにツッコミを入れつつもトークも活かす、硬軟織り交ぜた仕切りで評価されている。今や明石家さんま(66)の後継者とも噂されるほどだが、それを裏付ける2つの番組がある。
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まずは4月よりレギュラー化された「上田と女が吠える夜」(日本テレビ)だ。大久保佳代子、MEGUMI、若槻千夏、いとうあさこ、ファーストサマーウイカら、“元気が有り余って吠えたい女性たち”が文字通り吠えまくる番組である。
デイリー新潮は「いとうあさこ、ウイカ、若槻……日テレとフジの新番組が酷似、出演者が3人も被るってどういうこと?」(4月22日配信)で、同番組が「トークィーンズ」(フジテレビ)と酷似していることを報じた。民放プロデューサーは言う。
「『上田と女』については、もうひとつ注目すべき点があります。この番組のパネラーは女性のみですが、男性ゲストを加える演出、さらにモニターにトークのキャプションを出して、『これ誰?』とトークを展開していく演出は、かつて日テレで放送されていた、さんまさんの『恋のから騒ぎ』方式と言っていいと思います。一昔前なら、さんまさんがMCを務めていたであろう番組が、上田さんにオファーされたと見ることができます」
上記のデイリー新潮の記事では、「上田と女」は女性版「踊る!さんま御殿!!」と評していた。
「むしろ『さんま御殿』によく似ているのは、4月21日放送の『上田晋也の芸人トーク検定』(フジ)だと思います。単発ですが、今回、第4弾が放送されました。多数の芸人を相手に上田さんが1人で回していく構成は『さんま御殿』方式と言えます」
芸人のトークを上田が判定する、芸人として上田が格上となった形である。
ポストさんまに名乗り
「これまで上田さんは、クイズ番組やスポーツバラエティ、1対1など、少人数の番組でトーク力を遺憾なく発揮してきました。島田紳助さんが現役時代、上田さんのMC力を評価していたのは有名な話で、“いずれは日本中を仕切っている”とまで言い切ったこともありました。今回の『トーク検定』では、1人で多数の芸人を相手に仕切るようになりました」
こちらのほうがテクニックも必要なのだろうか。
「1対1であれば、事前アンケートと台本に則って進行すればいい。相手が多勢となると、事前アンケート以外のトークも多くなってきます。ましてや相手は芸人ですから、飛び道具だって出してくることもあるでしょう。いろいろなタレントがいるので、それぞれのキャラも活かさなくてはなりません。アドリブでどう対応するか、どう料理するかは、MC力にかかってきます。いわばオーケストラの指揮者のようなポジションと言っていいと思います」
その指揮者が、さんまだった
「業界では、1人対多数のトーク番組を仕切れるのは、さんまさんくらいというのが常識でした。頭の回転の速さ、アドリブ力とツッコミの引き出しの多さでは断トツでしたから。そこへこの春、上田さんが名乗りを上げ、ついにさんまさんのMC領域に入ってきたと見ています」
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