欧米人がネットで良く買う日本の「お菓子」「筆ペン」「味噌」「ヤクルト」とコロナの意外な関係
コロナ禍以後、日本同様、欧米でもネットショッピングを利用する人が増えている。『世界のニュースを日本人は何も知らない3』(ワニブックス|PLUS|新書)の著者で、ロンドンに住む谷本真由美氏によると、欧米人の間で、日本の文房具や駄菓子を大量に購入する人が増えているという。
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谷本氏は、17歳から旧ソ連、モンゴル、アジア、南米など40カ国以上を旅し、アメリカのシラキュース大学大学院で国際関係論や情報管理学修士を取得。ローマの国連食糧農業機関(FAO)で情報通信官勤務を経て、現在ロンドンでITコンサルタントと著述業を行っている。
昨年12月に出版した『世界のニュースを日本人は何も知らない3』は、世界から見た日本の意外な姿を紹介している。
「欧米でもコロナ禍で家に籠っている人が多いのですが、配信サイトで『鬼滅の刃』、『進撃の巨人』、『ワンピース』、『NARUTO』など日本のアニメを鑑賞する人が多い。特にアメリカでは、コミックの売上トップ20はすべて日本の漫画というほど、かなりの人気です」
と語るのは、谷本氏。
「子どもだけでなく、大人も日本のアニメを観ています。特に2006年に立ち上がった配信サイト『Crunchyroll』が人気で、登録者数は1億人を突破しています。作品によっては、日本のテレビで放送された1時間後に同じものを観ることができるのです」
筆ペンで漫画を描く
日本のアニメに影響されて、漫画を描く人も増えているという。
「アニメの主人公を描くことが流行っているのです。みなさんネット上の漫画の描き方の動画サイトを参考にしています。その際、ペンが必要になるわけですが、ぺんてるなどの筆ペンが人気です。色も豊富ですし、描き心地がなめらかで発色もいいので大量に購入する人がいるんです」
コクヨやトンボのボールペンも人気が高いという。
「欧米のボールペンは品質が悪く、途中でインクが出なくなったり、インクが漏れたりすることが珍しくありません。日本製はそんな欠点はなく、サラサラと書ける。しかも値段が安いとあって、人気があるんです。こちらでは職場に日本のボールペンを置いていると、いつの間にかなくなってしまうことがよくあります」
日本アニメの人気のおかげで、日本のお菓子も売れているという。
「日本のアニメにはよく、お菓子が出てきます。それを観て食べたくなるようです。ヨーロッパには、明治製菓の『きのこの山』や『たけのこの里』のような遊び心のある菓子はほとんどありません。漫画のキャラクターの形をしたお菓子も沢山あるので喜ばれるのです」
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