炎上の白井一行球審はキレやすいことで有名だった……野村克也監督は「お前らの誤審で、俺がクビになる!」と激高

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「お前らの誤審で、オレがクビになる!」

 退場処分とはならなかったが、楽天の監督を務めていた野村克也氏(1935〜2020)が、球審の白井氏に猛抗議を行ったことも注目を集めた。当時、スポーツ紙の多くが記事にしている。

 問題の場面は2009年4月9日の楽天対ソフトバンク戦で起きた。打席には楽天の中村紀洋内野手(48)が立っていた。

 スポーツ報知が翌10日に掲載した「楽天・ソフトバンク3回戦 楽天・野村監督が退場覚悟の猛抗議に一丸の勝利」から紹介しよう。

《中村紀がカウント2-1から、摂津の外角低めのスライダーをファウルチップ。球審は捕手が直接捕球したとし、空振り三振と判定。これに「ワンバウンドしている。ファウルや!」と食ってかかった》

《鬼の形相でベンチから飛び出した。野村監督は球審に詰め寄り、ツバを飛ばしながら猛抗議した。「お前らの誤審で、オレがクビになるんだぞ! オレの人生はお前らにかかっているんだ!」客席から野村コールが沸き上がり、後押しする》

白井氏の“逆挑発”疑惑

 白井氏に対し、監督がはっきりと苦言を呈したケースも複数ある。2009年8月27日の対日ハム戦では、オリックスのタフィー・ローズ外野手(53)が退場を宣告された。

《ローズは見逃し三振に倒れた八回の打席で判定に不服な様子を見せ、白井球審に対して叫んだ。さらにこの回終了時に審判がボールを受け取るため一塁側ベンチへ近づいたところ、ベンチ内から白井球審に言葉を発した。白井球審は「(八回の打席では)何を言っているかわからなかったが、ベンチで『下手くそ』という言葉が聞こえたので退場処分にしました」と説明した》(註3)

 白井氏が《一塁側ベンチへ近づいた》ことを問題視したのは、オリックスの大石大二郎監督(63)だった。

《「(審判が)わざわざベンチの近くに来て、逆挑発じゃないかな。審判が(暴言を)言わせてやろう、という感じに見えた。淡々とさばいてほしい」》(同)

《淡々とさばいてほしい》という言葉は印象的だ。佐々木投手が詰め寄られた際も、ロッテの井口資仁監督(47)は白井氏の“激高”を諫めた。

《「判定に対してわれわれは(不満を)言ってはいけないが、球審ももっと冷静にやらないといけない」》(註4)

 要するに、大石監督(当時)と井口監督も、白井氏が“キレやすい”ことを問題視しているようだ。

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