対プーチンだけではない…自衛隊が直ちに人員を増やすべき理由 防衛省の採用戦略は間違い?

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 日本の“隣国”であるロシアがウクライナに侵攻した。衝撃はあまりに大きく、かつてないほど防衛に関する議論が盛んになっている。その中の一つに「自衛隊の人員不足」がある。

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 旧民主党に所属し、当時は与党として東日本大震災を経験した国会議員が言う。

「自衛官は現在、約24万7000人です。ロシアのウクライナ侵攻で、『人員が全く足りない』という現実を再認識させられました。東日本大震災が発生した際、防衛省は『災害派遣に割ける人員は5万人が上限です』と言いましたが、結局は官邸が押し切る形で10万人に出動してもらいました。さぞかし全国の自衛隊の基地や施設は、人手不足で大変だったと思います」

 防衛大学から陸上自衛隊に進み、現在は拓殖大学大学院特任教授などを務める濱口和久氏は2022年1月、夕刊フジに「日本の危機 自衛隊は『便利屋』ではない 被災地活動など高い評価も 『主たる任務』は『国防』だ」の原稿を寄稿した。

《2011年3月11日に発生した東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)では、自衛隊は災害派遣としては最大規模のオペレーションを実施した。人員約10万7000人(陸上自衛隊約7万人、海上自衛隊約1万5000人、航空自衛隊約2万1600人、福島第1原発対処約500人)を動員。予備自衛官も初めて招集された。航空機約540機、艦艇59隻が派遣された》

 震災の規模も大きかったが、それに対処する自衛隊も前例のない陣容で臨んだことがよく分かる。

ロシアの挑発行動

「ここ数年は中国の脅威が高まり、自衛隊は九州の人員を手厚くしていました。しかし自衛官の総数は増えていませんから、北海道は手薄なのが現状です。ですが、ウクライナ侵攻をきっかけに、ロシアを警戒しなければならなくなりました。その解決策は自衛官の増員しかないのです」(同・国会議員)

 先月から地震も増えている。NHK NEWS WEBは4月8日、「【詳しく】地震多い?各地で震度4 巨大地震リスク 最新見解は」の記事を配信した。

 この記事で、NHKの取材に応じた気象庁の担当官は、《「確かに震度4以上の地震が多いなと私も思います」》と答えている。

 近年、相次いで大きな天災が発生し、巨大な被害を受けていることは言うまでもない。

「首都圏や関西圏での直下型地震や、南海トラフ地震が起きたら、災害派遣に必要な自衛官の数は10万人では足りないでしょう。更に、天災でダメージを受けると、周辺国家が挑発行動を取ることがあります。実際、東日本大震災の時も、ロシア空軍は日本の防空識別圏に侵入しました」(同・国会議員)

 防衛省は3月10日から11日にかけて、ロシア海軍の艦艇が津軽海峡を通過したと発表した。もし再び日本で大規模な災害が発生すれば、ロシア軍は更なる挑発行動に出て来るかもしれない。

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