好感度女優・伊藤沙莉の取材対応に見える高度な適応力…大成する子役出身女優はみな「おじさん」好き!?
クセが強い、個性的、実力派。役者にとっては褒め言葉のようだが、なんとなく「主演クラスとは別枠」というカテゴライズも感じる。直撃取材されても神対応で大人気の女優・伊藤沙莉さんも、この手の形容でくくられてきた人だろう。ただそれは悪い意味ではない。制作者にとっても視聴者にとっても主演俳優にとっても、安心感を与えてくれる存在ということでもある。
9歳で女優デビューし、演技力の確かさは「女王の教室」で共演した天海祐希さんも認めるほど。「これは経費で落ちません!」「獣になれない私たち」「全裸監督」など話題作への出演で知名度は急上昇。ハスキーな声と明るいキャラクター、実兄であるオズワルド・伊藤俊介さんとのほほえましいやり取りも含めて、今や好感度No.1の女優さんではないだろうか。
子役出身は大成しないといわれるが、彼女に至ってはその心配はなさそうである。交際が報道された蓬莱竜太氏も、気鋭の劇作家として評価は高い。18歳差という年齢差も、彼女なら驚かない。偶然かもしれないが、息の長い活躍を続けている子役出身の女優は、年の離れた男性との恋愛がよく報じられるからだ。
20歳上の黒田アーサーさんと交際していたことのある安達祐実さん、13歳上の加瀬亮さんとの交際がかつて報じられた戸田恵梨香さん、15歳上の新井浩文さんとのデート写真を撮られた二階堂ふみさんなど。ともさかりえさんも雑誌のインタビューで、19歳の頃に30歳近く年上の男性とお付き合いしていたと明かしていた。ティーンで女優デビューした上戸彩さんは16歳上のHIROさんと、蒼井優さんは8歳上の南キャン・山ちゃんと結婚。沙莉さんも含め、みな達観した目をしているというか、しっかりした女性という印象がある。年が離れた男性とも物おじせず付き合えるのも、幼いうちから良くも悪くも数々の大人の目にさらされて鍛えられてきた、環境適応能力の成果といえるかもしれない。
いま挙げた主演クラスの女優たちに比べれば、沙莉さんはバイプレーヤーとしてのイメージが強い。本人もその自覚はあるようで、「カチカチ山でいうとウサギはキレイなヒロイン女優、でも私はウサギに憧れるタヌキ側の人間」と、出演した映画に関する雑誌インタビューで語っている。その自己認識が、ますます彼女の適応能力を高めたのではないだろうか。
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