猪木は観光客に囲まれても嫌な顔ひとつせず30回も「1、2、3、ダー!」を繰り返した アントニオ猪木だけにある「度量」という魅力

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「不屈の闘魂」アントニオ猪木(79)の人生は、リング上での数多のライバルとの死闘から、闘病中の難病も含めてリング外でも困難な出来事の連続だった。もともとのファンはそれを乗り越える姿に幾度も魅せられ、それがまた新たな猪木信者を作り出していくのだ。

『アントニオ猪木―闘魂60余年の軌跡―』(新潮新書)を著したプロレス・格闘技ライターの瑞佐富郎氏による新書未収録エピソードの第2回。

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 1994年1月、初代タイガーマスク(佐山聡)が、あるプロレス関係のパーティーに出席した。...

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