昨秋出所し芸能界復帰を画策「羽賀研二」 被害者が告発する“稀代のワル”の「借金逃れ」「資産隠し」
一通の匿名文書
羽賀と初めて会ったのは1994年。当時、経済的にゆとりがあった山本氏は、羽賀から懇願されて5000万円を貸し付けた。2001年には8000万円の追加融資を依頼される。このとき羽賀が担保代わりに持ち込んできたのが、医療関連会社「ウエルネス」の未公開株購入話だった。
山本氏は羽賀の執拗な勧誘に根負けし、未公開株の購入代金3億7000万円を羽賀の口座に振り込んだ。ところが、ウエルネスは翌02年に経営破綻。以降、山本氏は返済を求め続けたが、06年、暴力団関係者らに脅される。未公開株の詐欺と恐喝に対する告訴状を大阪府警に出した結果、羽賀は手が後ろにまわったのだ。
11年には、未公開株の購入代金や貸付の未返済分など3億9000万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴。16年の判決は、羽賀に3億9000万円全額の支払いを命じている。
「すると、羽賀は金欠を装い、訴訟費用が猶予される“訴訟救助”を申し立てたうえで、控訴に及びました。しかし、実はその裏で着々と資産隠しを画策していた。羽賀がどこに資産を持っているか把握できず、賠償金回収のメドが立たない状況でした。折しも、16年の暮れ、“福音”となる一通の文書が匿名で送られてきたのです」
文書には、羽賀が沖縄県各地に所有する16の不動産物件が記されていた。(つづく)
「週刊新潮」2022年4月21日号「MONEY」欄の有料版では、山本氏と羽賀とのやりとりを詳報する。
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