遺体に「かぎ十字」の焼き印…ロシアが「民間人虐殺」を繰り返す“明確”な理由

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 ウクライナ北部、ブチャでの民間人大量虐殺に、避難民で溢れる駅へのミサイル攻撃。目を覆うばかりの出来事が日々起こっているが、我々はそれをどう「理解」すればいいのか。そして、ヒトラーと同様の妄想に取りつかれたプーチン大統領が迎える「末路」とは――。

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「街の通りには遺体が、じゅうたんのように敷き詰められている」

 ウクライナ南東部の激戦地、マリウポリの市長はAP通信の取材に対して、そう惨状を訴えたという。見境のない殺りく行為を止めようとしないプーチン大統領は、ついに一線を越えたのか。

 4月11日、ウクライナ軍の精鋭部隊“アゾフ大隊”が通信アプリ「テレグラム」でこう発信したのだ。

〈マリウポリで約1時間前(現地時間11日夜)、ロシア軍が無人機を投入し、ウクライナの軍と民間人に対して正体不明の有害物質を使用した。被害者は呼吸困難などに陥っている〉

 ウクライナメディアはサリンが使われた可能性があると報じているが、そうだとすれば正気の沙汰ではない。なぜロシア軍はウクライナ兵だけではなく、民間人までをも躊躇なく殺りくするのか――。

遺体に「かぎ十字」の焼き印が

〈レイプされ、殺された女性の拷問された遺体〉

 ウクライナの首都キーウ近郊、ロシア軍による大虐殺があったブチャで女性などへのレイプが横行していたことはすでに報じられているが、ウクライナの女性議員が自身のツイッターにアップした写真は衝撃的なものだった。その遺体の腹部には、ナチスを象徴する「かぎ十字」の焼き印が押されていたのだ。

 ロシアの独立系メディア「メドゥーサ」も次のようなブチャ住民の証言を紹介している。

〈彼らは私たちをひざまずかせ、ボディーチェックを始めました。私は若干のお金と時計を持っていました。他の人たちに対してと同じように、彼らは私の持ち物を全て持ち去りました。何もかも奪いました。彼らは何人かに目星をつけていました。身分証明書を調べて、ATO(ドンバス戦争)に参加したことのある人や、領土防衛軍に登録している人がいれば、すぐに射殺するんです。彼らは入れ墨もチェックしました。「ナチス」を探していたのです〉

 日本の報道機関でも、例えば読売新聞は、

〈露兵士「ナチスはどこだ」〉(4月8日付)

 との見出しを掲げ、

〈露軍兵は住民に、「我々はお前らをナチスから救いに来た」と呼びかけた〉

 などと伝えている。

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