45歳男性は「同じ女性と3回結婚」 自らの浮気で訪れた3度目の離婚危機の結末

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妻が明かした「離婚したかった理由」

 離婚はしたが、子どももいるので裕弥さんは近所のアパートに住み、志津子さんとの交流も続いていた。彼は半年ほどで仕事に復帰することができた。周りに恵まれ、休む前より仕事に前向きになっていった。

「娘が3歳になったころ、志津子のおとうさんが亡くなったんです。金曜日の夜にお通夜だったんですが、彼女は普通に仕事をして通夜に出て、土曜日に葬儀を終え、月曜には出社していました。強いでしょ」

 だがこの裏には志津子さんと父親の関係性があったのだ。

「つきあいは長いけど、志津子はあまり家族の話はしなかったから僕も知らなかったんですが、彼女の父親はかなりの酒乱で、ろくに働きもせず、飲んで帰ってきてはおかあさんや志津子に暴力をふるったそうです。母は娘をかばい、娘は母をかばった。志津子は早く親を離婚させたかったけれど、結局、母は離婚しなかった。そのことで母にも不信感をもっていた、と。結婚するとき挨拶には行ったけど、志津子が仕事があるというのでほんの1時間ほどしか滞在しなかったんですよ。その後もほとんど交流がなくて。そんな話を義父が亡くなったあと、志津子が話してくれました。『私は暴力には極端に反応してしまう。だからあなたが私をぶったとき、この人と一緒にはいられないと思った』と初めて明かしたんです」

 本当に申し訳なかったと彼は改めて頭を下げた。そんな過去があるなら話してほしかったと思ったそうだが、彼女自身、そこには自ら蓋をして生きてきたようだ。長い間、つきあっていても人の心の奥底まではわからない。

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