駐日ロシア大使が維新に送った“政界工作文書”の中身 松井代表は「一方的なプロパガンダである」

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日本への不満も爆発

“放言王”ガルージン大使の暴言は今回が初めてではない。

 これまでも、キーウ(キエフ)のアパートやハリコフの市庁舎が破壊されたことを「ウクライナ軍による誤射」と主張。また4月に入ってからも、アメリカの駐日大使に「米国政府とNATO(北大西洋条約機構)関係者が嘘をつき続けているのは厚かましい限り」などとツイッター上で挑発した。

 書簡にも自己正当化の言葉が延々と続く。

<我々の目的はウクライナ政権が8年間にわたりドネツクとルガンスクに対してやっている戦争とジェノサイドを終わらせることにあります。(中略)我々の課題は国連憲章に明記されています原則と価値に合致しています。特に、第51条に述べられている自衛権に基づいています>

 さらに日本に対する批判と不満も記すのだ。

<日本の政党が、今のウクライナ政権と共通の価値や、共通の課題を持つことは私にとって信じがたいことです。(中略)ウクライナの非軍事化並びに非ナチ化を目的として特別軍事作戦を実施しているロシアが逆に批判されているのは極めて不公平であります>

 そして書簡はこう締め括られる。

<機会を借りて、閣下とお目に掛かり、率直な意見交換が出来ますことを期待致します>

松井代表は“既読スルー”

 永田町関係者によると、

「書簡が送られたのは松井氏だけのようだ。他の政党トップなどには届いていない。“親露派”とも見なされる鈴木宗男氏の所属する政党だからこそ、宗男氏擁護の意味も込めて牽制したのか。もしくは次の参院選で躍進が確実視される維新に対し、先手を打って籠絡を試みたのか。ガルージン氏の真意について憶測が広がっています」

 当の松井代表に訊ねると、

「私の手許に届いたのは3月31日か4月1日だったと思う。(読んだ感想は)ロシアの一方的なプロパガンダである」

 との回答を寄せ、全く相手にしていない素振りを見せた。

 在日ロシア連邦大使館にも書簡送付の意図などを質問したが、締切りまでに回答はなかった。

 誰も踊らないのに笛を吹き続けている姿は滑稽でしかない。

デイリー新潮編集部

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