志位委員長「自衛隊活用論」の大ウソ 元幹部は「党綱領を読んでいないんじゃないか」

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必要なありとあらゆる手段

《小沢 不破さんがそうだとは言いませんが、そういう議論で憲法を解釈していると、日本の防衛は日本の軍備でやるべきだという議論に発展していくんですよ。どうやって日本を守るのか。

田原 どうするんですか。

不破 われわれも自衛の権利は認めています。

田原 自衛隊は認めるんですね。

不破 この憲法のもとではわれわれは自衛隊は認めない。

田原 もし敵が攻めてきたどうします。

不破 そのときは自衛の行動をとります。

田原 自衛隊がなかったらだれがとりますか。

不破 必要なありとあらゆる手段を使います。

田原 どうやって。

不破 といっても、そのときに、われわれは一遍に自衛隊を解散するつもりはありませんから。そういう状態のないことを見極めながらすすめますから。

 このやりとりは、共産党の自衛隊論を語るうえで、なかなか興味深いものだった。侵略には「必要なありとあらゆる手段を使」い、「一遍に自衛隊を解散するつもりはありません」というのは、いざとなれば自衛隊を活用すると言うことを意味する。》

――つまり田原氏に言質を取られちゃったわけだ。

2005年にも転換

筆坂:番組が終わると不破さんから「自衛隊問題をもう少し深める必要があるね」と私に電話があって、それがこの年9月の中央委員会、さらに11月の第22回党大会での自衛隊論へと繋がっていったのです

――志位委員長の言った「2000年の党大会」とは、このことだったのか。

筆坂:自衛隊が憲法違反の存在であることは明らかとしつつも、自衛隊解消には時間がかかる。その間に必要に迫られた場合は、自衛隊を国民の安全のために活用するのは当然、というわけです。こうした自衛隊活用論がはじめて公式に認められ、中央委員会総会の決議案には明記されたのです。ところが、綱領に加えられることはありませんでした。

――なぜ20年以上、書き加えられることはなかったのか。

筆坂:実は2005年に共産党は、さらに方針を転換したんです。ジャーナリストの松竹伸幸さんが共産党中央委員会に在職中、自衛隊活用論に則って論文を書いた。それが共産党指導部から「活用論は誤りだ。それは共産党が与党になった時のことであって、今のことではない」と言われたと、彼は後に「改憲的護憲論」(集英社新書)で書いています。つまり、活用論はそこで引っ込められたのです。

――なんだかブレブレだ。

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