知的障害のある人がアートで稼ぐ 岩手発「ヘラルボニー」社のビジネスと信念
障害があるからこそ描かれた作品を
パナソニックやJR東日本など、多くの企業と共に事業を行ってきた。4月5日からは、成田空港第3ターミナルの通路をアート作品で彩るプロジェクトが始まる。
「『ヘラルボニー』の作品を採用していただくことは、企業にとっては、社会貢献に前向きな企業としてPR出来るという側面があります。そうした中で、様々な企業の方からお話は頂いていますが、実はお断りしているケースも少なくはありません。CSR(企業の社会的責任)の文脈だけではなく、純粋に作品性の高さに共感してくれる企業と一緒にやりたいと考えているからです」(同)
アート作品を通して、「知的障害」のイメージを変えたいというのが、「ヘラルボニー」の根幹にある考え方だ。
「社会参画が難しい重度の知的障害のある人も、アートであれば社会と接点を持つことが出来ます。さらにお金を得て、家族など周りの人が喜んでくれる姿を目にすることで、ご本人もそれに喜びを感じることが出来る。障害があるから出来ないことに目を向けられがちですが、障害があるからこそ生み出された作品の価値を知ってもらいたいと思っています」(同)