抜擢早々に活動自粛… 乃木坂46「中西アルノ」がセンターに選ばれた“意義”
乃木坂46の29枚目のニューシングル「Actually…」が3月23日に発売された。センターを務めるのは5期生の中西アルノで、グループ史上14人目のセンターを担った。だが現在彼女がグループ加入前の不祥事で、活動を自粛しているのはご存じのとおり。今回はあえて、中西アルノがセンターに抜擢された意義を改めて考えてみたいと思う。
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そもそも不祥事がなくても「Actually…」はファンの間で賛否両論だった。理由は大きく2つある。まずはセンターを務めた中西が、2月1日に加入した新人だったこと。グループ史上最速の抜擢で、過去の例を振り返れば、2期生の堀未央奈が初お披露目から約5カ月でセンターに、3期生の与田祐希と大園桃子が約10カ月でWセンターに抜擢されている。4期生の遠藤さくらもセンターまでに約7カ月かかった。しかも3期生と4期生に関しては、グループの登竜門ともいうべき舞台「3人のプリンシパル」を経験してのセンター起用だ。いかに中西の起用が異例かが分かるだろう。
中西が選ばれた理由
2つ目の理由は“これまでにない曲調だった”ことだ。サウンドは打ち込みの強い壮大なダンストラックで、公式サイトの概要にも〈独特な世界観そしてミステリアス感漂う、今までのシングル表題曲にはない楽曲〉とある。かつての欅坂46(現・櫻坂46)を彷彿とさせるクールでカッコイイ系というべきか……。だが、SNSを中心に一部ファンの間で“乃木坂らしさとは?”という議論を巻き起こしてしまう。「Actually…」は、「君の名は希望」や「サヨナラの意味」、「きっかけ」といった過去の楽曲の清楚なイメージからは遠い曲調だった。
だからこそ、中西がセンターに選ばれたとも考えられる。ショートカットの彼女はクールビューティーで、儚げな表情もインパクト大。目が真っすぐで力強く、これまでグループにはいないタイプだった。存在感という意味では異彩を放っているのである。
歌声も特長的だった。5期生のファンお披露目イベント“お見立て会”での特技披露で尾崎豊の「I LOVE YOU」を熱唱したのだが、普段の脱力系ボイスからは想像もつかないような声量で、深みも伸びもあるものだった。なかでも強烈だったのが、艶やかかつ低音の柔らかな歌声である。それは今までのグループにはいない声質だった。
「Actually…」は1番のサビにかけてはほぼ中西のソロパートとなっていて、そこから次第にほかのメンバーの歌割りが続く構成となっている。そのためコンテンポラリーダンスの中心にいる中西の存在感が増す楽曲となっているのである。
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