160キロ台連発の佐々木朗希に恩師がアドバイス 「身体が大きくなった分ケガに注意」

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 今年こそ、“エンジン”がフル回転しそうな予感だ。今季初登板で自己最速の164キロを記録し、周囲の度肝を抜いた千葉ロッテの佐々木朗希投手(20)である。プロ3年目を迎え、たくましさがさらに増した“怪物”に、高校時代の恩師はどんな言葉を贈るのか。

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 観客からため息が漏れるほど圧巻のピッチングだった。3月27日、楽天戦に先発した佐々木は初回を3者連続三振に打ち取り、6回を投げ10奪三振。残念ながら勝ち投手にはならなかったものの、

「昨シーズン後半からの“爆発力”が持続していることを証明しました」

 とは、ロッテOBで野球評論家の里崎智也氏である。

「球速160キロ台のストレートをコンスタントに投げられ、フォークボールも打者の手元で鋭く落ちる。ローテーションを守れれば、最多奪三振などのタイトルも夢ではないでしょう」

 スポーツ紙デスクが言う。

「ロッテの前投手コーチで現在、球団のピッチングコーディネーターである吉井理人さんは、佐々木の身体能力を自動車の性能に例えていました。曰く“エンジンはすごいが、足回りがついてきていない。このままだと必ず怪我をする”。足回りとは筋肉面を指していて、まずは怪我をしにくい体を作ることが先決だとしていました。そこで筋トレを充実させたのです」

「あまり体が大きくなりすぎても…」

 食事面にも気を使っているようだ。

「入団後、どんぶり飯を3杯食べるなどもしていたそうですが、それだけでは足りないので、寮で栄養価の高い食事やプロテインも適切な量を摂り続けています」(同)

 成果が出始めた20歳の彼について、

「首脳陣やコーチの方々の意見を聞き、本人なりに努力した結果、いまの肉体になっているのだと思います」

 そう語るのは、佐々木が大船渡高校野球部時代に監督を務めていた國保陽平氏。県大会の決勝で故障を避けるため佐々木を温存し、物議を醸したのは記憶に新しい。

「今年の年始は成人式の兼ね合いで長めに地元に滞在していました。その際、来校したので練習に付き合ってみると、確かに体が大きくなり、1年前に比べて強い球も多く投げられるようになった。ただ、あまり体が大きくなりすぎても怪我につながるので、気を付けた方がいいと思います」

 こんなエールも送る。

「最近“プロの2年間で戦力外になる方を目の当たりにし、厳しさを実感している”と話していて、プロとしての覚悟を決めたと感じました。今後は野球技術うんぬんより、まず人格に磨きをかけるべきだと思います。例えば、先発から外されても腐らずにチームに良い影響を与えられるような人物になってほしい」

週刊新潮 2022年4月7日号掲載

ワイド特集「サクラサク」より

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