科捜研の女 最終回スペシャルを前にまさかの“最低視聴率”原因はどこに?

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京都撮影は金がかかる

「お決まりの理由ですが、マンネリ、経年劣化、視聴者に飽きられた、ということでしょう。四半世紀近く続いたことは立派ですが、これはある程度仕方のないことです」

 もっとも工夫はあった。デイリー新潮は「最長寿ドラマ『科捜研の女』に異変 沢口靖子演じる『マリコ』が仮面ライダー化?」(18年12月13日配信)で、ラテ欄に掲載されるサブタイトルが変化し、ギャグ化されてきたことを報じた。当時、テレ朝はこう答えている。

《「ラテ欄に掲載されるサブタイトルは、『科捜研』に限りませんが、プロデューサーが毎週、見てもらいたいという一心で考えています」(広報部)》

 マンネリ化を防ぐための工夫だったのかもしれない。

「残念ながら、サブタイトルを工夫しても作品自体は変わりません。本当にマンネリ化を防ぐには、いいカメラマン、監督、脚本家を確保しなければなりません。ところが『科捜研の女』の制作は、テレ朝がNETとして開局以来、資本関係にある東映です。しかも撮影は京都撮影所ですから、スタッフや出演者のアゴアシマクラ(食費・交通費・宿泊費)は相当かかります。これまで安定した視聴率を稼いできた『科捜研』ですが、視聴者はシニア層ですから、スポンサーは喜んでお金を出しているわけではない。いいスタッフの確保も難しくなってきたのかもしれません。今や『科捜研』で沢口の相棒を務める内藤剛志(66)は、同じ木曜8時枠で主演している『警視庁・捜査一課長』のほうが面白いという声も出ています」

東宝を背負ってきた沢口

 昨年、「科捜研の女」は映画化もされ、まだまだ人気があるものと思われたが……。

「『相棒』は劇場版が4作ありますが、『科捜研』は20年以上も続いて初めてでした。“お疲れ様”ということだったのかもしれません。映画の興行収入は5億3600万円と、成功とは言えない成績でした。そもそも、ライバルの東宝所属である沢口の主演映画を、よく撮ったと思いましたけどね」

 沢口は84年の第1回「東宝シンデレラ」でグランプリに選ばれ、芸能活動を開始した。

「同じ第1回『東宝シンデレラ』の最終選考で沢口に敗れたのが斉藤由貴(55)でした。当時19歳の沢口は、翌年、NHKの朝ドラ『澪つくし』でヒロインを演じ、全国的な人気を得ました。以来、『東宝シンデレラ』は、87年・審査員特別賞の水野真紀(52)と96年・審査員特別賞の田中美里(45)がそこそこ活躍した程度で、看板女優は2000年・グランプリの長澤まさみ(34)まで待たねばなりませんでした。その間、東宝のトップを担い続けてきたのが沢口で、東宝名物のカレンダーも、表紙こそ長澤に譲ったものの、99年以来、1月は沢口の定位置でした」

 だが、2020年の東宝カレンダーに異変が現れた。

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