阪神タイガース セ・リーグのワーストとなる開幕9連敗の背景と矢野監督「退任発言」の余波
阪神タイガースは4月3日も敗れ、セ・リーグのワーストとなる開幕9連敗を喫した。これまで何が悪かったのか。記者の分析などから追いかけてみた。
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開幕ショック
「どこまで行っても結果論になりますが、やはり開幕のヤクルト戦での8対1からの逆転負けを引きずっているように見えます。開幕戦は143分の1ではありますし、実際それを落としたからと言って引きずる必要はないわけですが、負け方があまりに悪かったように思います」
と、阪神担当ではない記者A。
「序盤から盗塁死が続いたものの、これでたとえ負けても積極的な攻撃をした結果だという説明がつくものでした。ただ4回までで8点を取ったところで慢心があったのかもしれません。勝負あったという気持ちがどこかにあって、実際に打線は5回以降1安打と沈黙してしまいました」
2年連続で開幕投手を務めた藤浪晋太郎は7回を3点に抑え、降板した。
「不安定な立ち上がりで初回に1点を失ったものの、5回まではゼロで抑えていました。6、7回と続けて1点ずつ失点しましたが、少なくともあと1回は続投できたのではないでしょうか。8回からの継投で結局7点を失ってしまっていますから継投は大誤算だったと言うほかない。9回からマウンドに上がったケラーが守護神の任に堪えないのは予見できたと思うのですが……」(同)
光った原監督の采配
同じく阪神担当ではない記者Bが続ける。
「7点をリードして以降、監督・コーチ陣も油断があったように思います。ヤクルトが1点ずつ加点したシーンを振り返ってみると、あっさり取られ過ぎている印象を受けました。それもあって藤浪を交代させたのかもしれませんが、他に手がなかったものかとは思いますね。打者もヤクルトの救援陣を攻めあぐね、5回以降はシングルヒット1本だけ。チャンスらしいチャンスがなかったのでどうしようもなかったのかもしれませんが、もう少し戦略的な部分がほしかったところです」
そこで記者Bが対照的な例として挙げるのが、勝負にこだわる巨人の原監督の采配だ。
「26日の中日戦の8回、2点差に追い上げ、ノーアウト2、3塁で打席には丸で、相手は左腕にスイッチしていました。内野陣は前進守備をとらず、内野ゴロなら1点は仕方ないというシフトです。丸は1塁方面に打って3塁ランナーはホームインし、2塁ランナーも進塁します」
1アウト3塁の場面となって代打がコールされる一方、3塁走者に代走を起用。代打がライト前ヒットを打って同点となると、そのランナーに代走を送り、次の打者はバントを決めて、ツーアウト2塁となる。
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