ウクライナ「避難」と「支援」の奔流が交錯する欧州2000キロルポ(上)
オランダの田舎町から支援物資を
私は取材の出発点として3月中旬、オランダ南部の人口1000人ほどの小さな町ケルペン・オラーを訪ねた。その数日前、この町の住人がFacebookでウクライナへの支援を呼びかけると、予想の5倍のトラック5台分の物資が集まり、ポーランドのウクライナ国境の町ラディムノへ運ぶことになっていたからだ。
畑に囲まれたのどかな田舎町の倉庫前は、土曜の朝にもかかわらず渋滞ができていた。十数台の車が順番待ちをしており、ボランティアの住民が交通整理に追われている。...