欲望に忠実で自由な料理人「レイチェル・クー」 日本のテレビ界にも欲しい逸材

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 最近、冷凍かぼちゃにリンゴとレーズンとくるみを刻んで入れて、シナモンとカルダモンとナツメグとバターをドバッと放り込んで、レンチンして食べている。バターはケチらない。「バターはすべてを美味しくする!」と彼女が言っていたから。彼女とは、フードライター兼料理人のレイチェル・クーだ。私が世界で一番好きな料理人である(他を知らないからだけれど)。

 彼女に魅了されたのは5年前。イギリスのBBCで制作された番組がEテレで放送され、ひと目ぼれした。彼女がパリのアパルトマンで小さなレストランを営む「レイチェルのパリの小さなキッチン」は強烈だった。...

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