「ミステリと言う勿れ」 ミラクルの連続で大ヒットという幸運
「そのスケジュールをください!」
「普通は3カ月から4カ月の撮影期間を確保するものです。それでもフジは、どうしても菅田でドラマを作りたかったため、2カ月という短期間を提案した。すると……」
菅田サイド:CM撮影などは入っていますが、来年(21年)1月と2月なら空いていますが……無理ですよね。
フジ:そのスケジュールをください!
「フジはその場で決断し、菅田のキャスティングに成功しました。しかし、オファーしたのは20年の秋ですから、1月のクランクインまで残された時間は少なかった。菅田サイドも当然無理だろうと思ったようです」
言うまでもないが、「ミスなか」は菅田一人のドラマではない。脇を固めるのは、人気急上昇中の伊藤沙莉や尾上松也、筒井道隆。さらに、前述の永山瑛太、北村匠海のほかに、門脇麦、白石麻衣、鈴木浩介、柄本佑、岡山天音、佐々木蔵之介、小日向文世、遠藤憲一、船越英一郎など、人気俳優が多数出演している。彼らのスケジュールもすぐには押さえられないはずだ。
日テレにしわ寄せ
「菅田をキャスティングできたおかげで、他の人気俳優のキャスティングにも成功したのです。フジは猛スピードで準備を始め、本当に21年1月から撮影を開始しました。菅田はそれまで映画の撮影をしていたそうですが、休みを取ることなく『ミスなか』にクランクインしたのです」
大したものだが、本当に2カ月で撮影は終わったのだろうか。
「さすがに2カ月では無理でした。実は菅田は3月から、4月スタートの『コントが始まる』(日本テレビ)のクランクインが予定されていたのですが、そのために2週間以上も遅れたそうです」
日テレのスタッフは、さぞ恨んだことだろう。
「日テレとしては、これ以上ない嫌がらせと思ったかもしれません。『コントが始まる』も評判は決して悪くありませんでしたが、クランクインが遅れたために撮影は自転車操業状態となり、視聴率もそれほど取れませんでした」
ともあれ、「ミスなか」は昨年3月に入って無事にクランクアップ。ところが、ここでとんでもない変更があったというのだ。
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