「若い頃の父にもう一度会えたら…」 日韓英トリリンガル俳優・玄理が感じたきっかけとは
しょっちゅう喧嘩していた父
韓国人の両親のもと東京に生まれ、日韓英のトリリンガル俳優として活躍する玄理さん。ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した濱口竜介監督作品「偶然と想像」にも出演し、その演技が高く評価される彼女が「もういちど会いたい」と願うのは、若き日の父。その理由とは。
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年末年始がどうやら忙しくなりそうだったので、去年の11月、私は両親に会いにソウルへ向かった。
両親が東京からソウルに引っ越してはや5年が経つ。
お酒が飲めない父は、私が暇そうにしていると「コーヒーでも飲むか」と言って最近見つけた近場のカフェに連れ出してくれる。...