後ろ盾を失ったベテラン、打てない強肩捕手はシーズン途中で…巨人、今年活躍しないとクビになりそうな野手5人の名
3月25日に開幕する日本のプロ野球。2022年シーズン、絶対にセ・リーグV奪回と日本一を成し遂げたい読売ジャイアンツにあって、今年チームに貢献しないと、来季の契約が危うい野手が5人いる。その選手たちの奮起をうながす意味も込め、紹介していこうと思う。
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まず内野手から中島宏之の名が挙がる。卓越した打撃技術を誇っているが、チームの全選手の中で最年長の39歳というベテランだ。2年前は100試合に出場し、守った51試合はすべてファーストを任された。打っても打率2割9分7厘、7本塁打、29打点をマーク。この前年の大不振が嘘のような活躍ぶりを見せたものの、昨シーズンは途中から移籍してきた中田翔に一塁レギュラーの座を奪われ、代打要員へ降格を余儀なくされている。結局は81試合の出場に留まり、打率2割7分1厘、6本塁打、26打点と成績を落とす結果となっている。
今季もレギュラーで出場するなら一塁ということになるが、その一塁にはやはり中田翔がいる。さらに今季、外野で獲得した新外国人のゼラス・ウィーラーを一塁で使うという場面も多くなるだろう。となれば、この2人と同じ右打者の中島の出番は限られてくる。また、正捕手の大城卓三も一塁手候補の1人だ。もともと“打てるキャッチャー”としての評価が高い反面、リード面や守備面でやや不安があり、打撃を生かすために一塁を守ることもあった。大城は左打ちということを考えると対右投手のときに一塁起用が本格化する可能性もあるわけだ。
昨シーズン限りで石井琢朗コーチが退団したのも痛い。読売への移籍1年目だった19年は極度の大不振に陥りシーズンを終えたが、そのオフの秋季キャンプで石井コーチの指導のもと、打撃フォームの改造に取り組んだことが翌年の復活につながった。石井コーチは中島のことを非常に買っていた、いわば“後ろ盾”のような存在。彼がいなくなった影響は決して小さくはない。まずは右の代打の切り札として起用されるだろうが、昨シーズンは、得点圏打率だけ見れば、3割8分5厘とシーズンを通して勝負強い打撃が光っていた。ここぞという場面で勝負強さを発揮して存在感をアピールしたいところだが、成績次第では昨シーズン限りで引退した亀井善行のように後進に道を譲ることになるかもしれない。
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