石原慎太郎氏が創立メンバーの名門「シーボニアヨットクラブ」で内紛勃発 きっかけは「不正会計」
どんぶり勘定
日本におけるヨット発祥の地として知られる、神奈川県三浦半島の小網代(こあじろ)湾。その地で1968年に発足したのが「シーボニアヨットクラブ」だ。発足から半世紀以上が経ち、「不正会計」問題が発覚。それをきっかけに名門ヨットクラブが真っ二つに割れ、泥沼の争いが繰り広げられている。
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内紛の発端は、創立50周年を迎えた2018年にさかのぼる。幹部会員によると、数年来の会員数減少に歯止めをかけるため、組織の見直しを図る目的で「改革委員会」が設置された。改革委員会の委員長に就いたのは、10代目理事長の木村平右衛門(へいえもん)氏。東京・日本橋で不動産賃貸業を営む「木村実業」の社長だ。
幹部会員が明かすには、
「入会には会員2名の推薦のほか、入会金含め300万円近い諸費用がかかります。その入会基準を下げ、クラブの収支をガラス張りにするため、どんぶり勘定が当たり前の任意団体から、一般社団法人への衣替えをする方針も打ち出されるはずでした」
ところが、その改革案に、他ならぬ木村理事長が異を唱えたのである。なぜか。
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