白旗状態の検察が不自然な「味噌漬け実験」を行った“本当の狙い”【袴田事件と世界一の姉】
袴田巖さんが48年ぶりに自由の身になった釈放から、3月27日で8年になる。再審可否を決める三者協議の進捗は、検察の抵抗でもどかしいが、「1年間も味噌に漬かっていた衣服の血痕に赤みが残るのか」について鑑定した専門家の証人尋問が決まるなど、着実に再審開始へ向けて進んでいる。この3月は別の著名な殺人冤罪事件をめぐっても動きがあった。「袴田事件と世界一の姉」第12回目。(粟野仁雄/ジャーナリスト)
3月10日は、巖さんの86歳の誕生日だった。コロナ禍で、支援者らが巖さんと姉のひで子さんが暮らす静岡県浜松市のマンションに集まって祝うことは、残念ながらできなかった。...