子役・毎田暖乃の“憑依力”が圧倒的だった「妻、小学生になる。」 「お涙頂戴」にならない巧みな構造
10年前に亡くなった妻がある日突然、小学生になって現れる。入れ替わりではなく乗り移り系ファンタジーの「妻、小学生になる。」。
正直、ちょっと気持ち悪い展開にならないか、子役が大人を演じる嘘臭さが鼻につかないか、やや懸念はあった。そんな底意地の悪い目線で観始めたら、まあ、びっくり。子役の毎田暖乃(まいだのの)がすごい。大人の女どころの話ではない。妻の石田ゆり子そのものに見える。口調、仕草、ゆり子やんけ! 鷹揚なまなざし、ゆるふわな姉御肌、酸いも甘いも噛み分けたであろう安定感。...