「包丁を突き付けられ息子は不登校に」 メダリスト輩出の「名門スキー部」で凄絶いじめが
“死にたい”
しかし、その後もいじめは続いたと保護者が言う。
「部室にあった包丁の刃先を近づけ脅迫されたり、“お前なんか部活を辞めさせてやる”などとも言われたりして日常的に暴言は続いた。部のグループLINEにも“死ね”などの言葉がありました。息子は“死にたい”と言い出し、今年1月から学校に行けるような状態ではなくなってしまったのです」
いじめを受けていたもう一人の部員も一連の暴言などでうつ病と診断され、いまは不登校の身だ。その保護者が言う。
「ことあるごとに学校にいじめのことを相談していたのに、監督は“捉え方の問題ですから……”とまるでいじめられている方が悪いといった口ぶりでした。校長や教頭も“部活の問題なので……”と言い逃れ、まったく解決に至りません」
では、その教頭に聞くと、
「監督はその都度、生徒に注意するなどしておりましたが、学校が生徒への聞き取りなどの調査をした結果、三つの案件をいじめと認定し、処分しました。再発を防ぐために、スキー部をはじめ全生徒への指導を改善したいと思っています」
しかし、先の保護者は、
「校長や教頭、理事長から謝罪の言葉は一切ない上、学校側から弁護士まで立てられてしまいました」
いじめへの対処が十分ではない上、対話の窓まで閉ざしてしまった学校。保護者の困惑と憤りが収まらないのも当然であろう。
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