「ロシア人、ウクライナ人もお互いの国をののしらない」 日本語話者の外国人によるライブチャットとは

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 そのホームページを開くとアメリカ人、イギリス人、あるいは目下戦争中のウクライナやロシアからも配信メンバーが顔を揃えている。学生もいればビジネスマンもいる。共通しているのは皆、日本語を話すことだ。月額750円を払うと、会員はその中から配信者を選んで動画でライブチャットができる仕組みになっている。ネットからの“投げ銭”も可能で、それらは配信者の収入になる。

ネット上の国際交流コミュニティー「おむすびチャンネル」がスタートしたのは今年の1月17日のこと。配信者は約40カ国にいる約200人の男女だが、有料会員数は2カ月足らずで1万5千人を突破。あまりの増え方に現在有料会員登録を一時ストップしているほどだ。

配信者にはロシア人、ウクライナ人も

「おむすびチャンネル」を運営する(株)FJCの岡本広樹代表が言う。

「あまり知られていませんが、世界には日本語を勉強している外国人が380万人以上います。私も東欧に滞在していたことがあって日本語を学んでいる現地の人を知っているのですが、押しなべて日本語能力は高い。しかし、せっかく喋れるようになっても、仕事でそれを生かす場がなかなかありません。また、コロナ禍で日本に来ることもままならず、言葉を忘れてしまう外国人が少なくないのです。せっかく日本に関心を持ってくれていたのに、これではもったいない。日本人とライブチャットで交流することで、月に数万円でも収入を得ることができるようにすれば、日本語学習の励みになると思って、『おむすびチャンネル』を考えついたのです」

 性的な発言や差別発言は監視されており、即シャットアウト。そのためにも課金制にしてあるのだという。また、有料会員同士が発言をチェックし合う仕組みも作ってある。

 だが、ウクライナがロシアに侵攻されている最中に、穏やかな国際交流なんてできるのだろうか。

「配信者にはウクライナ人もロシア人もいます。でも、お互いの国をののしるような発言は一切ない。むしろライブ配信では、ウクライナから逃れた難民たちの支援をどうしたらいいかという話題が中心になっています」(同)

週刊新潮 2022年3月17日号掲載

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