R-1グランプリは番組存続の危機 プロが指摘した“多すぎる問題点”
出演者の問題
日本テレビ系列なら「世界の果てまでイッテQ!」、NHK総合は「鎌倉殿の13人」、テレビ朝日系列なら「ポツンと一軒家」という具合だ。
「M-1は常に新しいスターを生み出すだけあり、最終決戦に残る漫才コンビの実力は非常に高い。ところがR-1の場合、それほど新鮮さを感じさせてくれません。例えば、ZAZYさん(33)の電子フリップ芸は面白いですが、審査員の陣内智則さん(49)やバカリズムさん(46)と思わず比較してしまったお笑いファンも多いのではないでしょうか」(同・プロデューサー)
優勝したのはお見送り芸人しんいちで、ギターを使った歌ネタだった。
「目の付け所は素晴らしく、テレビの前で笑った視聴者も多かったとは思います。ただ厳しいことを申しますと、新しさを感じるお笑い界のニュースター誕生という印象はなかったですね。AMEMIYAさん(43)やどぶろっくの2人には敵わないというのが率直な感想でした」(同・プロデューサー)
M-1とR-1の違いは出演者だけではない。審査員の顔ぶれも番組の完成度に大きな影響を与えているという。
「M-1は上沼恵美子さん(66)、松本人志さん(58)、オール巨人さん(70)という怖い大御所が並んでいます。この3人を若手が笑わせ、批評をしてもらえるからこそ、M-1の優勝者は価値が出るのです。とろサーモンの久保田かずのぶさん(42)は上沼さんを批判して大炎上しましたが、これも番組の力だと言えます」(同・プロデューサー)
「陣内智則さんやバカリズムさんが審査員というのは理解できても、大御所の持つ迫力とは無縁です。まして小薮さん、野田さん、ハリウッドザコシショウさんは、正直言って、まだキャリアが足りないと思います。R-1の審査員が、出演者を褒めても批判しても、M-1のようにホンモノのベテランが口にする批評の重みは感じられません」(同・プロデューサー)
司会者が変わってからR-1の視聴率が下がっているという分析も成り立つという。
「R-1の司会は、第2回から雨上がり決死隊の2人が務めていました。番組の顔として活躍していたと思いますが、宮迫博之さん(51)の闇営業問題で出演が不可能になってしまいました。2020年は蛍原徹さん(54)と霜降り明星の粗品さん(29)が宮迫さんの代役を務め、昨年から霜降り明星の2人だけになりました。ところが、霜降り明星は『オトラクション』(TBS系列)が打ち切りになるなど、視聴率を取れない傾向があるのです」(同・プロデューサー)
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