“優勝候補”大阪桐蔭が初戦敗退の可能性も…今年の選抜は「大波乱」の予感

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 3月18日に開幕する第94回選抜高校野球大会。4日には組み合わせ抽選が行われ、初戦の対戦カードが決定した。今回はその抽選結果から、トーナメント表を4つのゾーンに分けて、有力チームを中心に大会を展望してみたい。【西尾典文/野球ライター】

広陵がわずかにリード

【第1ゾーン】
浦和学院(埼玉)-大分舞鶴(大分)
和歌山東(和歌山)-倉敷工(岡山)
クラーク国際(北海道)-九州国際大付(福岡)
広陵(広島)-敦賀気比(福井)

 浦和学院から敦賀気比までのゾーンは、秋の地区大会優勝校4校が入った。総合力でわずかにリードしていると見られるのが、明治神宮大会準優勝校の広陵である。

 投手陣はエースの森山陽一郎、安定感がある2年生の岡山勇斗に加えて、大型左腕の内海優太、最速146キロを誇る松林幸紀と、多彩な顔ぶれが揃う。

 また、打線は3番の内海、2年生ながら4番を打つプロ注目の大砲候補、真鍋慧を中心に強力であり、攻守のバランスの良さは全出場校の中で屈指だ。秋の地区大会の優勝校がひしめく厳しいゾーンに入ったが、勝ち抜くだけの力は十分にあるだろう。

 広陵に続く存在と言えるのが、九州王者の九州国際大付だ。旧チームから中心選手であるキャッチャー野田海人、センター黒田義信はともにプロ注目の選手で、4番を打つ佐倉侠史朗も注目のスラッガーだ。

 エースの香西一希は、スピードはそれほどのないものの、抜群のコントロールを誇る。捕手の野田は、投手としての能力も高く、140キロ台中盤のスピードを誇る。チームとしての総合力は、広陵と遜色ない印象だ。

 この2校に続くのが浦和学院、敦賀気比、クラーク国際の3校である。いずれも力のある投手を複数揃え、特に、浦和学院と敦賀気比は、昨年夏の甲子園を経験したメンバーが残っていることが強みだ。

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