日本維新の会幹部「おともだち」医師の個人病院が異例のワクチン集団接種 1億円荒稼ぎの裏側
「極めて異例」
またも、日本維新の会による「おともだち優遇」疑惑が噴出した。維新の最高幹部の一人、東徹参院議員を支援する医師が、過剰な量のワクチンを確保し、独自に大型接種会場を設置する異例の事態。約2万回の接種で1億円を荒稼ぎしているとみられるのだ。
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【写真5枚】ツイッターで“疑惑”のワクチン接種会場でのボランティアを発信する「東徹参院議員」
昨年6月20日と7月11日、大阪市住之江区にある複合施設「オスカードリーム」では、同区にある「ただクリニック」という一般的な個人経営規模のクリニックによる、新型コロナワクチンの集団接種が行われていた。
「大阪市内には、これ以外にクリニックが独自に大型接種会場を設置した例はありません。東京都内においても、クリニックが大型接種会場を開設した事例はなく、『ただクリニック』の件は極めて異例です」(政府関係者)
何より疑問なのは、規模が決して大きくない「ただクリニック」が、なぜ大型接種会場を開設するほどの大量のワクチンの供給を受けられたのか、という点だ。「ただクリニック」には、市内の他のクリニックの約2~3倍ものワクチンが配分されたのだ。
東議員に聞くと……
公益財団法人「政治資金センター」がネット上で公開している東議員の政治資金収支報告書を見ると、「ただクリニック」の多田均院長名義で毎年、寄付がなされており、2020年までの6年間で計33万円。さらに、接種会場となった「オスカードリーム」を運営する不動産会社の代表取締役も19年、20年に合計15万円を東議員に寄付しているのだ。ある地方自治体職員によると、小規模クリニックが約2万回分の供給を受けたことは「ウラがあるとしか思え」ず、ワクチン分配の過程は「ブラックボックス的に決まっているので、政治的介入の余地はある」という。
そこで東議員に「ただクリニック」へのワクチン大量供給について聞くと、
「まっっっっっったく関係ありません。私に介入の余地はありませんよね」
と答える一方、支援者が運営する施設が接種会場となったことについては、「私は『こういう所がありますよ』と多田さんにアドバイスしたくらいです」と関与を認めた。
医療機関がワクチンを接種すると、接種費用に補助金などを加え、1回につき5070円が支払われるため、「ただクリニック」は約2万回の接種によって約1億円を得た計算になる。
3月17日発売の「週刊新潮」では、食い物にされる「ワクチン行政」の実態について詳報する。