ガーシーの暴露YouTubeで俳優たちに実害が 城田優の前事務所は「納得のゆく釈明を行うべき」
「次はオレかも…」
「芸能界でも話題沸騰で、次はオレかもと戦々恐々の人もいるでしょう。実際、私もあるタレントさんから動画のことを教えてもらったんですが、あのマーシー(田代まさし)が復活かと思ったら『ガーシーch』でしたね」
と、おどけながらも驚きを隠さないのは放送プロデューサーのデーブ・スペクター氏だ。
「さまざまな芸能人と付き合いのあった関係者が、ユーチューバーとなってイニシャルトークなしに次々とスキャンダルを暴露するなんて、海外でも聞いたことがありません。アメリカでは、過激な芸能スキャンダルの類は『TMZ』というニュースサイトが一手に引き受け取材をした上で記事にするので、ユーチューブでいわゆる素人さんが直接暴露するなんてことはない。もちろん、芸能界とつながりのある業界人がやろうとすればできることでも、そこは一般的に誰それと関係を持ったなんてことを口外するのはルール違反という不文律がある。いわばガーシーは掟破りなわけですが、ネットの世界では、それが直接お金になる仕組みがあるので、彼はどんどん過激になっているのでは」
人々のほのぐらい情念をたきつける要素
こうなると期待してしまうネット民もいようが、東谷氏には私怨と金銭が見え隠れしているだけに、悪趣味と捉えるむきもあろう。そんな彼を止める手立てはあるのだろうか。
ITジャーナリストの井上トシユキ氏が言う。
「ユーチューブは、言論の自由を謳っているので、内容の真実性についてまで判断を下しません。大まかに言えば性的・暴力的な表現以外は削除されず、事実上、野放しですから、『ガーシーch』の内容が誤っていると抗議しても、裁判で判決が下るなどしない限りは削除されません」
その間にも動画は次々と拡散されていくので、芸能人にとっては、これまで築いてきたイメージが台無しになる可能性がある。
「もともとネットは、表には流れない真偽が不確かな情報までも容易に書き込める世界なので、人々のほの暗い情念をたきつける要素を持っています。その上で『ガーシーch』は証拠らしきものをアップし、生々しく実名で相手を告発するスタイルですから、誰もが持っている下衆な心を強く刺激する。コロナ禍で戦争も起き物価も上がる。先の見えない鬱々とした時代の空気とこのチャンネルが生まれたタイミングが奇しくもはまった格好ですが、真に受けずそういう見方、見解もあるんだなと、一定の距離をとって視聴する気持ちの余裕が必要だと思います」(同)
暴露系ユーチューバーに熱狂して得られるものは、一時的なカタルシスに過ぎないというわけである。