「プーチンは狂っている」――そう判断した時、私たちの敗北は始まる
時々刻々、深刻化するウクライナ情勢に「プーチンは正気か」「プーチンはボケたのか」という言説が取り沙汰されている。もちろん、この21世紀に起こったこの事態を目の当たりにすれば「正気ではない」と評価するのが妥当であろう。「正気ではない」からこそ、あらゆる経済制裁にも外交措置にも揺るがず、それどころか「核兵器使用」や「欧州全面戦争」をちらつかせて、逆にプレッシャーを与えてくる。
したがって「ついにプーチンは狂った」と、捉えなければ、この事態を理解することは難しいし、今後の対応も取りにくい。...