終戦後、共産党幹部の釈放運動を開始した在日朝鮮人たち 驚くべき情報網と活動内容とは

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 終戦後しばらくの間、日本人共産主義者たちは徳田球一や志賀義雄ら戦前の大物活動家がどの刑務所に収監されているかを知らなかった。それを突きとめ、いち早く釈放運動に乗り出したのは在日朝鮮人たちである。彼らの情報網と活動が思想犯釈放を実現させるのだ。

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 1945年9月になると、府中刑務所に最初の面会人がやってきた。

「最初に来たのは朝鮮人です。(略)日本人はこわがって、治安維持法でやられた連中でさえこわがってなかなか来ないのです」(山辺健太郎『社会主義運動半生記』岩波新書)
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