大越健介キャスターの評価が一変 「報ステ」高視聴率連発とライバルとの闘いへの影響

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「人事を尽くして天命を待つ」とは、可能な限りの努力をしたら、あとは天の意思に任せる、という意味である。ひょっとすると、これは「報道ステーション」(テレビ朝日)のための言葉だったのかもしれない。NHKの「ニュースウオッチ9」のメインキャスターを務めた大越健介氏の定年を待って、テレ朝は「報ステ」へスカウトした。視聴率は上向かなかったが、今、ロシアのウクライナ侵攻により数字は右肩上がりだという。

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 昨年6月にNHKを定年退職した大越氏は、10月4日よりテレ朝の看板報道番組「報ステ」のメインキャスターになった。鳴り物入りの起用だったが、初回視聴率は11・6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、世帯:以下同)といまひとつだった。

 注目されたのは、3日後の10月7日だった。デイリー新潮が「報ステ放送中の地震で大越キャスターに“ヘルメットの洗礼” 小木アナとの違い」(21年10月9日配信)で報じたが、生放送中に関東で地震が発生し、うろたえる大越氏に代わって番組を仕切ったのは小木逸平アナだった。この日の視聴率は15・1%と、高い数字を記録したのだ。

 だが、その後は再び、2桁を超すのがやっと、時には1桁に転落したこともあった。それゆえ大越氏は、「テレ朝は高い買い物をした」「やっぱりNHKの人は民放に合わない」「そもそも華がない」などと散々な言われ様だった。番組内でも、明るい笑顔になるのは野球が関わる時ばかりとなっていた。それが息を吹き返したというのだ。民放プロデューサーは言う。

ロシアの侵攻で右肩上がり

「流れが変わったのは今年2月に入ってから。まず1日に最高記録を更新する15・2%を記録しました。もっともこの日は、『2022FIFAカタールW杯アジア地区最終予選・日本×サウジアラビア』の直後に放送されたためで、10月の地震の時と同様、大越さんのおかげとは考えにくい。しかし24日、ロシアがウクライナに侵攻を開始すると徐々に数字が上がり始めたのです」

 2月24日(木)は12・3%だった。翌25日(金)は富川悠太アナと徳永有美アナの担当日で14・0%。週が明けて28日(月)は13・3%、3月1日(火)は13・2%、2日(水)は15・4%、3日(木)は14・2%を記録したのだ。

「及第点以上でしょう。15・4%は大越さんになってから最高記録です。全体の視聴率が下がっている今、15%という数字は2000年頃の20%に相当します。大台に達したと言っていいでしょう。7日の週も、13・9%、13・3%、14・8%、12・8%と絶好調と言っていい」

 ウクライナ侵攻は世間の関心が高いネタである。「報ステ」以外の番組も数字は伸びているのではないか。

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