プーチンが持つ「核バッグ」とは 過去にミスで「核のボタン」が押された危機が

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 暴走を止めないプーチン大統領については、「ここ数年で別人になった」と異変を指摘する声も多い。問題はこのような暴君が核のボタンを握っているという事実だ。過去には実際にボタンが押されてしまった“事件”も起こっており――。

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 ロシア軍苦戦の根底に、この戦争における、大義の欠如があるのは間違いない。故なき戦争に、プーチンはなぜ突っ込んでいったのか。

 フランスのマクロン大統領やアメリカのライス元国務長官のように、「ここ数年で彼は別人になってしまった」と述べる証言者が数多くいるのは、既に報じられている通りだ。

 パーキンソン病を患っている、あるいはがんの治療中だ、との報道も出ていたが、

「私の目から見ても、プーチンは5年ほど前から明らかに言動がおかしくなってきていました」

 と述べるのは、筑波大の中村逸郎教授(ロシア政治)。

「執務の際の動きが不自然なんです。時計だったりファイルだったり、指先に力を入れて常に何かを掴むようになった。首脳会談の時も、椅子の肘掛けをぎゅっと握りしめる。また、足にも変化があり、着席時につま先を床に叩きつけるようにパタパタするようになりました。この2月、ベラルーシの大統領と会談した際の様子には驚いた。その足の動きが、以前の3倍ほども激しくなっていましたね」

警備隊員が相次いで銃殺され…

 これにとどまらず、1年ほど前からは顔から表情が消えていたという。

「パーキンソン病かどうか定かではありませんが、健康上の不都合が著しいのではないか、と。プーチンは69歳。ロシア人男性の平均寿命を既に超えていますから、日本人に置き換えれば80歳を超える高齢者です。年齢からくる体力、認知機能の衰えが著しいのでしょう」(同)

 老いや病いが進めば、精神も安定を欠くようになるのは当たり前のことだ。そして正常な判断を下しえなくなる。

「恐ろしい話がありまして……」

 と、中村教授が続ける。

「一昨年の秋頃、プーチンの警備隊員がクレムリンで銃殺されています。彼は20年間も務めていたベテランで、極めて異例の事態です。実はその半年前にも若い隊員がアパートで銃殺されている。やはりプーチンの精神状態が極めて不安定なのか、あるいは何か秘密を見てしまったのか。いずれにせよ、彼の精神状態に異変があることは間違いない」

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