ウクライナ危機で「電気ガス代」「食料品」はどこまで高騰? 半年後に影響か

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意外な影響を受ける業種は?

 肝心の消費者への影響については、

「ガソリン代は上がるものの、今後も政府の補助金制度拡充が予想されるので、その対策との兼ね合いで決まります。一方、電気代やガス代にはそうした支援はなく、価格は上昇していくでしょう」

 とのことで、

「2019年度のデータでは、国内の電力のうち4割弱が液化天然ガス(LNG)によるもので、その7割ほどが長期契約で賄われているとみられます。この金額は3、4カ月前の原油価格に連動しており、LNGの価格自体が電気代やガス代に反映されるのはさらに3、4カ月後。つまり戦争による原油高が光熱費に大きく影響するのは、半年以上先になるとみられます」

 食生活においても、漁船の燃料費がかさんで魚が値上がりし、またビニールハウスの暖房費が野菜に上乗せされることに。むろん、プラスチックやポリエステル製品の価格も上がるため、コンビニ弁当やカップ麺、ごみ袋など影響は計り知れない。そして意外なところでは、

「あらゆる影響を受ける可能性があるのがクリーニング店です。というのも、洗濯剤には石油系溶剤が、またアイロンなどで使う蒸気のボイラーにも重油が用いられています。衣類を包むビニールやハンガーなどのプラスチック製品も原油由来。料金の値上がりは大いにあり得ます」

週刊新潮 2022年3月10日号掲載

特集「『プーチン』の狂気 7つの謎」より

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