セクハラ親父を封じ込めた女性のファインプレー(中川淳一郎)

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 現在原稿を書いているのは羽田空港ですが、突然思い出した話があります。作家・椎名誠さんが随分前にエッセイに書いた件なのですが、羽田からタクシーでどこかの電車の駅まで行ってもらうよう伝えた時の話。当時、京急は羽田空港まで通っておらず、羽田へ行く公共交通機関は浜松町発のモノレールしかなかった時代です。

 運転手は「そんなところに行かずもうバーンと小平(椎名氏の家がある市)まで行きましょう、サービスしますぜ!」的なことを言ったそうです。椎名さんは、「サービス」を「かなり安くしてくれる」ことだと解釈し、この運転手のオファーに乗ったのですが、なんとそのサービスとは「運転手によるカラオケを聞かせてもらえる」というもので、割引をしてもらえたわけではない──そんなとんでもないエピソードです。...

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